2015年8月24日月曜日

彩層面の変化



彩層面は想像以上に変化が激しい世界です。前回のタイムラプラス用で撮影した画像を、交互に表示してみました。上の画像は、間隔が16分30秒。下の画像は、2分10秒です。どれも撮影時間は4秒です。タイムラプラス自体は、天候と自宅視界の関係で16分で中断となりました。1時間くらい撮影できれば、けっこう楽しめるものになるのですが、今回は2枚比較で、参考程度のものをアップしておきます。
1ピクセルは、約400km。2分弱でも日本列島サイズの変動が確認できます。


※ 追記
   動画がループしない。見にくくて、ゴメンナサイ。 m(_ _)m
※ 追記 8/24
   見にくいので、少し画像を足しました。
※ 追記 8/26
      Youtubeへのリンクに変更しました
   

2015年8月23日日曜日

8月22日(JST)の太陽


ペルセ以降、やや燃え尽きています。この日も太陽が見えたり隠れたりで、やる気が↓だったのですが、2403群が活発になってきているので9:30頃から撮影を開始しました。
この日の太陽は、大き目のプロミネンスが見えています。また、2403群も活動的で、いつフレアーが発生してもおかしくない状況です。ただし、晴れたり曇ったりの状況なので、撮影はあまり効率の良いものではありませんでした。

BORG125SD(開口絞り75mm) + PSTエタロン+BF-10, ASI174MM
Autostakkert2, Registax6, PS
 上の画像) 露出 38msec×20sec, スタック数 150frame
 下の画像) 露出 20msec×4sec, スタック数 70frames, Meade 3x

2015年8月16日日曜日

活躍するSKYMEMO-R(改)

流星撮影時に使用しているポータブル赤道儀を紹介します。機種はSKYMEMO-R。2世代前の製品ですが、安定した性能で確実に追尾してくれる優れものです。最近の軽量タイプと比較すればたしかに重たいのですが、その重さが適度な安心感を与えてくれるのもたしかなので、どちらかといえば、これをベースに携帯性の向上を計っています。
まずは、制御システムです。実はごっそり入れ替えています。オリジナルは、ごく簡単な回路でしたが、最近流行の星景モードなどをサポートするため、CPU制御で製作しました。恒星時追尾以外にも、5段階の追尾モードを用意しています。電源は12V電源まで対応。バッテリー駆動にも対応させています。ワンポイントとしては、極望用照明の調光をボタンで変更できるようにしました。5段階で明るさが変わります。また、一定時間操作が無いと消灯させるようにしました。
贅沢にもパネルまで新調しました。”SKY DRIVE”と名前まで付けて販売も考えたのですが、原価がなんなんで試作で終わってしまいました。
でも、かなり気に入っています。
また、見てのとおり最近発売されたSKYMEMO-Sの微動雲台を利用して、カメラ三脚に載せられるようにしました。オリジナルの三脚は、背が低い割りにごっつい作りなので持ち運びに不便だったのですが、これで自由度が増しました。次回、西表島にいく時はこれを持参する予定です。



2015年8月14日金曜日

8/12-13 ペルセウス座流星群

8/12-13、ペルセウス座流星群を見に盛岡まで行ってきました。片道600kmの長旅で、渋滞にも巻き込まれたので10時間もかかりましたが、現地は見事快晴!! 一晩、ほぼ最高条件の空で観測できました。盛岡の夜空は凄く暗い。南東方向は市街の影響がありますが、それ以外はパーフェクトな空です。ISO6400、15sec程度なら余裕でした。
さてさて流星群ですが、どちらかといえば日をまたぐ前後がもっとも見ごたえがありました。もっとも明るい流星は0時38分頃に出現した火球で、-4等級ぐらいでしょうか。下記がその時の動画です。
流星をコンポジットした画像ですが、なぜかM31付近に明るい流星が群れていました。もっと均等に流れてくれると、輻射点から飛び出しイメージになってのですが、不思議ですね。また、左上の流星が今回撮影できた一番明るい流星でしたが、フレームアウト。残念・・・
ちなみに先の火球は、このフレームのもう少し上です。24mmなら写ったかも・・・
ちなみに、昨晩は富士山周辺をうろうろ。一瞬晴れて、流星を3個ぐらい見れましたが、その後は晴れることはありませんでした。疲れたび~

 ※ 8/26 動画が突然LINKしなくなったので、Youtube動画のLINKに切り替えました。

画像: EOS 6D + Samyang 35mm F1.4 (2.0), ISO6,400, 15sec
動画: α7S + トキナー AT-X 107 DX Fisheye  F4開放, ISO102,400, 1/4sec


2015年8月11日火曜日

8月9日(JST)太陽です

 今朝は、9時過ぎに一瞬晴れたので、西に見えていたプロミネンスを撮影しました。しかし、その後は厚い雲に覆われてしまい撮影できません。あきらめて一度機材を撤収したのですが、10時半ごろから再度晴れてきて真っ青な空が広がりました。庭木の関係でぎりぎりだったのですが、なんとか2396群の撮影ができました。この黒点は、久々の肉眼黒点サイズです。フレアはCクラスが散発している程度と思ったよりかは活動が低調でしたが、最近はしょぼいものが多かったので、それなりに楽しめました。
最近はPST改造望遠鏡ばっかりです。お気楽で撮影できるので、ついつい楽しています。IONの出番が減っていますね・・・

2015年8月2日日曜日

8月2日(JST)の太陽

やはり今朝も暑い! でも夏場は好シーイングですから、ここは我慢です・・・と言えればよかったのですが、シーイングが思ったほど良くありません。昨晩も月を見てみたのですが、小刻みな振動をしているようで、どこでピントが合ってるのかわかりませんでした。夜半過ぎになれば、多少は落ち着くのかもしれないので、次回は下弦の月を狙ってみたいと思います。
さて、今日の太陽はプロミネンスも目立つものが無く黒点も小粒なので、撮影対象があまりないです。そんな中で、まずは西に見えていた淡いプロミネンスです。次は小さめの2394黒点を撮影しました。どちらも、パッと見は目立たない対象です。

撮影対象があまりないので、またテストしました。今回は、PST望遠鏡の先端にエタロンフィルターを装着してDouble Stackにしてみました。下に比較画像を載せました。左側の黒点が2394群です。画質は撮影時のままで、4枚の画像をコンポジットしています。Double Stack画像は確かにコントラストが高くなり、活動域も見やすくなります。でも、ある程度は画像処理で吸収できそうですね。眼視のイメージも同じでしょうか。コントラストは良くなりますが暗くなる上、ムラの部分がさらに暗くなり、観察可能な範囲がそこそこ狭くなります。でも、範囲を絞れ、Double-Stack望遠鏡として十分使用できますね。

8月1日(JST)の太陽2

8/1の画像を、45枚使ってモザイク合成してみました。やはりムラの影響でつなぎ目が目立ちます。やっぱり、このような画像を得るには向いていないですね。深追いはしないので、これはこれでおしまいです。

2015年8月1日土曜日

8月1日(JST)の太陽


太陽撮影は、本来はお気楽撮影の部類に入るはずなのですが、なんでしょうこの暑さ。エアコンの効いた室内から撮影したいのですが、現在の設置環境では難しいので、汗を吹き出しながらの撮影になりました。町田市の天文家が太陽撮影中に熱中症になり・・・なんてニュースが流れるかもしれませんね。
さてさて、今回もPST改造望遠鏡での撮影です。口径が75mmなので強拡大向きではありませんが、15cmは彗星撮影用でスタンバっているし、Daystarは電源が必要なので、ついついお気楽な方向に流されてしまいます。
そんなPST改造望遠鏡ですが、総括としてこれまでの内容をまとめてみました。
(メリット)
 ・ 低コストで大口径化できるのが最大の魅力
   PSTの海外での中古価格は、$500前後です。送料を入れても7万円あれば入手できます。
 ・ 手持ちの望遠鏡を利用できる
   F10程度に絞りこめば、安いアクロマート望遠鏡でも転用できます。
 ・ PSTは電源が不要
   DaystarのQuarkはたしかにコスパが良いのですが、電源が必要なんですよね。私の手持ちのIONも同様に電源が
   必要です。ちょびっと波長をシフトさせるのも、数分程度待たされます。その点、こいつは、装着して微調整すれば
   すぐに見ることができます。観望会でも余計な電源が不要なので、とっても便利。
 ・ 拡大撮影する分には、以外とコントラストが高い。
   PSTの欠点として、彩層面のコントラストが低いというイメージがあると思います。半値幅が1Åという性能から仕方
   がないと思っていたのですが、思ったよりコントラストは良かったです。個体差かもしれませんが・・・
   さらには、プロミネンス撮影時のコントラストは非常に良いです。Daystarは、エタロン部で反射したゴーストが画面に
   入り込むので、淡い対象を写す際はこのゴーストに被らないように構図をあれこれする必要があります。
   PST改造望遠鏡は、このような問題が気になりません。

(デメリット)
 ・ PSTを分解しなければならない
   当然ですがPSTを分解するので、その過程で様々な問題が発生します。最悪はPSTがお釈迦になるリスクも。
 ・ バックファーカスが200mm必要
   市販望遠鏡を利用する際、問題となるのがこれでしょうか。ピント調整時の余裕も考えると、もう少し必要かも。
   一番簡単な方法は鏡筒をぶった切ればよいのですが。まぁ、こんな作業も必要になります。
 ・ 広範囲の撮影には向かない
   PST本来の焦点距離は400mm。これは、太陽の全面撮影にはもってこいです。口径を上げると、当然焦点距離も
   長くなるので、小型のCCDでは一度で撮影できなくなります。また、ムラも結構激しいので、モザイク合成時の
   繋ぎ目も結構目立ちます。PST改造望遠鏡は、ムラが気にならない範囲を拡大撮影するのに向いています。
 ・ 安全対策が自己責任
   UV/IRなどの有害波長のカット。熱線からの機材保護など、ある程度の知識とそれらを対策するための追加部材
   などが必要です。これらの処理をきちんと行わないと、深刻な問題を引き起こす可能性があるのが、一般的な
   改造望遠鏡との違いです。実施する場合は、くれぐれも慎重な作業をお願い致します。   

下の画像は、本日に西側に見えていた淡いプロミネンスです。拡大撮影+Gainを抑え気味にしたので、露光時間が300msecもかかりました。DaystraのIONで撮影すると、背景がかなり明るいので、コントラストを上げていくと背景ムラがかなり酷いことになります。PST改造望遠の目的は、ハイコントラストでプロミネンスを撮影することだったので、今回の画像を見て、とりあえず一安心しました。

BORG125SD(開口絞り75mm) + PSTエタロン+BF-10
Flea3 FL3-U3-32S2M
Autostakkert2, Registax6, PS
 上の画像) 露出 20msec×30sec, スタック数 150frames×2picsモザイク合成
 下の画像) 露出 300msec×60sec, スタック数 75frames, CEMAX-2x