2013年3月17日日曜日

3月16日の夕日とパンスターズ彗星の観望


パンスターズ彗星を見に、伊豆まで出向きました。視界は確保できたのですが低空のモヤが酷く、対岸が見通せません。風も強く、山肌に沿ってやはり暗いモヤが舞っています。花粉も強烈で、準備以前からすでに戦意喪状態でした。
結局、モヤ+低空を漂う薄い雲の影響で、彗星が確認できたのは、18:37。直焦点で狙っていたのですが、3cmのファインダーでは位置を確認できませんでした。半端に撮影してもしょうがないので、撮影を諦めて8cmの双眼鏡でひたすら眺めていました。核とコマは明るいのですが、尾はごくわずかしか確認できません。心眼で見ると、鉛直方向になにやら背景と異なる光の光芒があるような、無いような・・・
そして18:55に雲の中へ。その後は19時過ぎまで粘りましたが、再度その姿を見ることはできませんでした。
条件が良くないとは言え、印象は小粒の彗星という感じです。今後、彗星自体が暗くなっても、高度が高くなる4月以降の方が楽しめそうですね。

おまけですが、沈む太陽を載せておきます。右に縦1列に黒点が並んでいますが、実際は東西方向に並んでいます。この時期の黄道は、地平線に対して70度以上の角度で交わるので、太陽は横倒しで沈んでいきます。黒点の番号ですが、一番上が1695群でしょうか。中央付近のが1692群です。太陽の縁に近いところにあるのは、1691群なども見えます。面白いのは、黒点の見える位置が、日中の画像とはかなり異なっている点です。多分、大気による屈折の影響かと思います。
ヨネヤンさんが、前日の15日に太陽面を撮影しているので、比較するとその位置の違いがよく分かります。

2012年3月16日17時48分(JST)
Borg SD125mm(F6)、EOS60Da、ISO100、1/4000sec


※ 17日に地球照の画像を追加しました。

2012年3月16日19時04分(JST)
Borg SD125mm(F6)、EOS60Da、ISO800、1.3sec

2013年3月13日水曜日

土星リングのスポーク(2011年の画像)


やや古いネタですが・・・
2011年の土星は、巨大な白雲が発生して話題を集めましたが、それ以外にも、輪の中にスポークと呼ばれる暗い模様を観測することができました。上のアニメーションを見ての通り、右の輪(B環)の中を移動する、暗い模様を見ることができます。ボイジャーによって発見されたこの構造は、いつも見えるわけではなく、2004年に探査機カッシーニが到着した際は、見えなかったそうです。その後、2005年9月に、カッシーニが撮影した画像に写っているのが確認されました。
現時点では、この現象は100%解明されてはいませんが、土星の季節的な要因で発生し、太陽光が照らす角度で見え方が変わると言われています。
2011年のこの時期は、アマチュアの画像でも十分確認できるほどはっきりした模様でしたが、不思議なことに、輪の反対側の位置では確認できませんでした。太陽光の入射角度の影響かもしれませんが、謎の一つです。また、2012年に撮影された土星の画像では、スポークらしきものが写ったという報告は聞いていません。
土星は、もうすぐ衝を迎えます。今のところスポークが発生したとの報告は無いようですが、土星には、このような現象も発生することを覚えておくと、撮影もまた楽しくなると思います。

2013年3月10日日曜日

C/2011 L4 PANSTARRS 03-10


安倍さんのおかげなのか、2月後半から無茶忙しいです。3月からは花粉も仲間入りをして、忙しいし痒いしで、しばらくブログを更新していませんでした。
さてさて、今日は、煙霧と呼ばれる気象現象が起こり、日中は非常に透明度が悪かったです。花粉に黄砂にPM2.5と、低空の彗星を見るにはまったく不向きな状況ですが、夕方から風が強くなり、透明度がかなり良くなってきました。
17:30過ぎに近くの陸橋に上り、方位磁石で西を確認。双眼鏡で流してみましたが、何にも見えません。実際、夕焼けは赤黒い印象で、ダストがかなり舞っているようです。眼視はかなり厳しい状況なので、200mmの望遠レンズでやみくもに撮影してみました。結局、最後まで目視では確認できませんでした。夕飯までに帰ると言っていたので、18:30で終了。半分諦めていましたが、とりあえず画像を見てみると、強調した画像にうっすらとらしき姿が映っていました。左斜めに、ごくわずかですが尾も見えるような・・・
3月13日以降は月が目印になるので、会社をさぼって遠征に行く予定です。でも、200mmではパワー不足のようですね。

EOS40D EF200mmF2.8 (F3.2)
ISO800, 露出1/4sec(上)、1sec(下)